3つのロッカー機能

ロッカー機能という言葉は聞きなれない言葉ですが、ロッキングチェア(揺り椅子)のRock、揺れる、と同じ意味合いです。揺らさなくても「自然と」揺れるといった意味合いでしょうか。

「本来の足の動き」のセクションにおいて、ここまでご説明してきた内容は、歩いたり走ったりする際に、足や脚がどのように連動して動くか、という運動連鎖に関係するものでした。歩行を一定の周期で見た場合に、どのように足の「モード」が切り替わるのか、といった話でした。これらの動きは、着地時に生じる衝撃をいかに効率的に吸収・分散するか、そして、着地の際に生じる力を前に進むための推進力に変換し、いかに効率的に伝達するのか、といったことに深く関与しています。

ここでご説明する3つロッカー機能、すなわちヒールロッカー、アンクルロッカーおよびフォアフットロッカーについては、「足の骨の形状を利用して、少ないエネルギーで効率よく体を前方移動させるための機能」と定義します(PodMech 2019年5月 第5版)。ポイントは「骨の形状」です。

転がる足!:ヒールロッカー

ヒールロッカーのヒールとは踵(かかと)のことですね。踵の骨(踵骨:しょうこつ)は、上図の左の写真の通り、丸い形をしています。ご自身の踵の骨をさわっていただいてもご実感いただけると思います。この丸い形状のおかげで、接地した際の衝撃を前に進む推進力に変化し、前足部が着地する方向に左右します。さらりと書きましたが、着地の衝撃が自動的に推進力に変換されるのはとても素晴らしい仕組みです。

ロッカー機能の定義通り、踵の骨、踵骨の形を利用した推進力変換装置と言えると思います。

余談ですが、ロッカー機能の話をすると、ランニングを楽しんでおられる方から、踵から着地するのはいいのか悪いのか?といったご質問をいただくことがあります。

ランニングについては、いろいろな走法があり、東京オリンピック2020で活躍された大迫傑選手はフォアフット走行、即ちかかとではなく前足部で着地しながら走ります。むろん、これは良し悪しの議論より、体力的にできるのか、できないのか、という議論のように思います。

では、歩行はどうでしょうか?

先の大迫傑氏の著書の中で、面白いやりとりがあったことを今でも鮮明に覚えています。

質問者:歩くときもフォアフットですか?

回答者:逆に歩いてみてください。歩けますか?ただの変な人でしょう(笑)。

「走って、悩んで、見つけたこと。」(文春E-BOOK、大迫傑著、2019年8月20日発行)

滑らかな滑車で力をつなぐ:アンクルロッカー

足関節(上図の左の「ほぞ継ぎ構造」のような関節)が、前段のヒールロッカーでつくりだされた推進力を引き継ぐことになります。

「ほぞ継ぎ構造」の足関節はしっかりかみ合っており、左右へのブレが少ない関節です。そして、その関節面は滑りやすい構造となっていることから、ヒールロッカーで生み出された前に進む力をそのまま受け継いでいくことができるのです。

このほぞ継ぎ構造かつその関節面が滑らかになっているという足関節の特徴が作り出すヒールロッカーも、ロッカー機能の定義にある「骨の形状を利用する」という要件を満たしています。

これぞ画竜点睛!フォアフットロッカー

上図の左側の写真の青色で囲まれた部分がテコの役割を果たすことで、フォアフットロッカーが生み出されます。その結果、アンクルロッカーが引き継いできた推進力をスムーズに引継ぎ、指の付け根の関節(MP関節)を適切に屈折させることにより、体全体を前方に送りだしていきます。

この前足部が「テコ」として機能するという点も、ロッカー機能の定義にある「骨の形状を利用する」という要件を満たしています。

「踏み出しに影響する関節:第1MP関節」で詳述したように、特に親指の付け根の関節(第1MP関節)がしっかり曲がることがとても大切なのです。そして、そのためには、このタイミングでしっかりとしたアーチが形成されているという前提条件の充足が必要となるのです。

運動のプロセスで受け継いできた推進力を、最後の段階で、体全体を前に進める力に変換するフォアフットロッカーは、まさに、運動プロセスの「画竜点睛」なのです。

このフォアフットロッカーの果たす役割の大きさをご理解いただくことで、「足の動き」の中で、「最適なタイミング」でアーチが形成されることの大切さを改めてご確認いただけたとすると、とても嬉しいです。


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