複雑な足の構造、シンプルな決定要因
既述の通り、足の骨は片足で28個もあり、とても複雑な構造をしています。
他方、その骨が形成する関節がバラバラに動くわけではなく、密接に関連して動いています。そして、歩行のプロセスにおいてアーチが適切に形成されない状態の足であるオーバープロネーション。このような状態に足がなる要因の最も重要なひとつは、諸説ありますが、横足根関節(おうそっこんかんせつ、MTJ)の可動域の大きさが存在します。
MTJの可動域の大きさがアーチの高さを左右する
以下の図はAからCのタイプの足のアーチの高さを示しています。Cの足は典型的なオーバープロネーション(過剰回内)の足です。
Cはオーバープロネーションの状態になっていることを主因として重度の外反母趾に悩んでいました。
足のアーチの高さを決定しているのは、MTJの可動域の大きさなのです。
Cの足は左手でカカトを押さえて右手でゆっくりと捻ると、ほぼ垂直まで曲がります。この状態は足が浮いた状態ですが、このまま足の裏が地面につくところを想像してみてください。足の裏がぺたーっと地面についてしまう状態、つまり、オーバープロネーションの状態になることがご理解いただけると思います。
MTJロックが足の動きの最適化のための重要な要因
また、MTJの(内側への)可動域が大きい足は概して、外側へのねじれも大きくなります。この外側へのねのじれが大きいと、柔らかい足から硬い足へ移行する際に障害となります。外側へのねじれが小さい足は、MTJロックがかかりやすい足です。
足の動きの中で、MTJがしっかりロックされる足(例えばAの足)は、例えば歩行中にもきちんとアーチが形成されますが、Dの足はMTJのロックがかかりにくい足のため、適切なサポートがないとアーチが適切に形成されず外反母趾に限らず様々な足の不具合の原因となりえます。
オーバープロネーション(過剰回内)への対応は?
Cのような足に対して、土踏まずを持ち上げてアーチをつくればよいのでは?ということで、実際そのようなインソールやツールも多数存在します。他方、私たちの答えはNOです。Cはそのようなインソールも含めたいろいろな対応策を試しましたが、効果はありませんでした。
大事なのは、静的に形を作ることではなく、動きの中でアーチが形成されるように動きを導くこと、すなわち適切な範囲でMTJロックがかかるようなサポートを提供することなのです。
Northwest Podiatric Laboratory(NWPL)社のファンクショナルオーソティックス®やファンクショナルインソールの最大の特徴は、正にこのMTJロックのサポートにあります。これはアメリカ足病医学の下肢バイオメカニクス理論に基づいたものです。
上記のDは、NWPL社のフラッグシップモデルであるファンクショナルオーソティックス®であるNorthwest Superglass®を使用することで、外反母趾の痛みから解放されました。
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NWPL社のファンクショナルオーソティックス®やファンクショナルインソールが目指すところは、過剰回内(オーバープロネーション)などのように足のアライメントが崩れている状態を是正することにより、足部に生じる痛みや不具合のバイオメカニクスの観点からの誘因となる動きを制御することにあります。
他方、足部に生じる痛みや不具合は様々な要因が絡み合って生じています。例を挙げると、靴、地面の状況、運動量、体重、運動に関する技術、体外から体にかかる力、筋力のバランス、柔軟性の欠如などです。結果として、これらを原因として連鎖的に生じる足部以外の他の身体の部位の痛みや不具合も同様に複合的な要因が複雑に絡み合って生じることとなります。
よって、NWPL社のファンクショナルオーソティックス®やファンクショナルインソールがその効果を発揮するためには、それぞれの不具合や痛み、もしくはパフォーマンスの向上を阻害している要因の発生原因を正しく把握することが最も重要なのです。
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