内反小趾(ないはんしょうし)は、小指の腹が親指側を向くようにねじれ、小指自体が親指方向に曲がる症状です。外反母趾(がいはんぼし)が親指のつけ根に生じる症状であるのに対して、内反小趾は足の小指のつけ根に生じる症状です。

内反小趾が原因となって生じる痛みは、足の小指の関節の動きから生じる痛みよりは靴などとの摩擦によって生じる痛みの方が強い傾向にあります。私自身はランニングシューズなどでは内反小趾からの痛みを感じませんが、長く滑った後のスキーブーツで痛みを感じることがあります。

内反小趾かも?自分の足をチェックしてみましょう

足の小指のつけ根に痛みを感じる場合、以下のような症状がみられる場合には内反小趾である可能性が高いと思われます。

・足の小指が親指側に曲がっている

・足の小指の付け根が出っ張っている

・足の小指の付け根のまわりにタコウオノメができている

小指のつけ根がでっぱり、合わせて小指つけ根の側面や底部に角質が硬くなるタコウオノメができることが多いのが内反小趾の特徴です。結果として、靴との接触が起こりやすいくなり、痛みが生じやすい状況となります。

また、以下でご説明するように、根本的な原因が同じことから、内反小趾でお悩みの方には、外反母趾(がいはんぼし)の症状も認められることが多いです。

根本の原因は「踵(かかと)周辺の骨配列の崩れ」

足のつまさきの痛みであり、靴にあたって生じることが多い痛みのため、ハイヒールやパンプスなどを含めた足に負担のかかる靴を履くことが原因だとお考えになる方も多いようです。しかしながら、靴の問題は副次的にに症状を悪化させることはあっても 、内反小趾の根本の原因ではありません

 また、内反小趾はその名の通り「小趾(足の小指)」の変形が原因のように思われることが多いようです。しかし、実際には小指の付け根にある長い骨(第5中足骨)が外側に大きく広がってしまったため、結果として、その先につながっている小指の向きを変えてしまっているのです。

具体的には、第5中足骨が内側に回転してしまい、その結果として、外側に広がっていきます。このように第5中足骨が外側に広がっていくと、小指に付着している筋肉がつながっている方向と第5中足骨の向きが異なる状況になります。そして、筋肉に引っ張られる形でどんどん第5中足骨は外側へ広がっていってしまう、という悪循環に陥ります。そして、小指の爪が外側を向くように外側に捻じれて、親指側に曲がるのです。その結果、小指のつけ根の部分が外側に飛び出るような形になるのです。

つまり、小指指の指先の問題ではなく、小指の根元に位置する骨の配列に関する問題なのです

その結果、小指付け根が靴に接触することとなり痛みを生じるというメカニズムなのです。

では、そもそもですが、何故、小指の付け根の骨(第5中足骨)が外側に曲がってしまうのでしょうか?実は、 踵周りの骨格が崩れてしまうことや前足部分の関節の噛み合わせの度合いによって、足の骨配列が崩れてしまった状態、つまりオーバープロネーション(過剰回内)にとなっていることにあるのです。このように足の骨の配列が崩れると上図のように、つま先側の骨格を必要以上に広げ、それに伴い小指のつけ根の骨も大きく広がるように動いてしまうのです。

言い換えると、内反小趾は、 踵の骨格の崩れや前足部の関節の噛み合わせの度合いが原因となって、足がオーバープロネーション(過剰回内)と呼ばれる不安定な状況となることにより、小指の足の骨など連結している骨が必要以上に動いてしまうことにより、先端部分の小指の関節まで変形しているという症状なのです。

これらの仕組みは、外反母趾と同じです。従って、上述のとおり、内反小趾でお悩みの方が外反母趾の症状も併発している、ということはよく見らます。

内反小趾と外反母趾の違い:痛みの特徴

外反母趾の場合、親指の付け根が「靴にあたって痛い」という症状だけでなく、歩行時に親指の付け根の関節痛やその周囲にある筋腱の痛みで悩んでいる方もたくさんいます。これに対して、内反小趾の場合は、関節の痛みよりも 靴との間で起こる摩擦や圧迫による靴ずれのような痛みを覚えることが多いといわれています。

内反小趾の足に見られる特徴

内反小趾は外反母趾と同様、踵周りの骨格が崩れてしまっていることが多いので、ほとんどの場合が偏平足(へんぺいそく)、開帳足(かいちょうそく)という状態になっています。

偏平足(へんぺいそく)

体重がかかっているときに、足の土踏まずが床についてしまっている状態の足

開張足(かいちょうそく)

体重がかかると、つま先全体が異常に広がってしまう足


特に、内反小趾になりやすいケースとして、以下の2例を挙げます。

  1. 開帳足(かいちょうそく)の度合いが大きく、小指の付け根を持って上下に動かした時にたくさん動いてしまうような足。
  2. O脚やつま先に対して膝が内側を向いている(ニーイン・トウアウト)など、下半身の骨格配列に問題がある場合。

まとめ

  1. 内反小趾とは、小指のつけ根が親指方向に曲がり、痛みが生じる症状です。
  2. 内反小趾は小指と靴が当たることによる靴ずれのような痛みが特徴的です。
  3. 根本の原因は、外反母趾と同様に、踵周りの骨配列が崩れてしまっているために、足がオーバープロネーション(過剰回内)の状態になっていること、です。
  4. 特に内反小趾になりやすいケースは、1)つま先が大きく広がっていて(開帳足)、小指の付け根を持って上下に動かした時にたくさん動いてしまうような足、2)下半身の骨格の崩れによるO脚やつま先に対して膝が内側を向いているという状況の足(ニーイン・トウアウト)

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他方、足部に生じる痛みや不具合は様々な要因が絡み合って生じています。例を挙げると、靴、地面の状況、運動量、体重、運動に関する技術、体外から体にかかる力、筋力のバランス、柔軟性の欠如などです。結果として、これらを原因として連鎖的に生じる足部以外の他の身体の部位の痛みや不具合も同様に複合的な要因が複雑に絡み合って生じることとなります。

よって、NWPL社ファンクショナルオーソティックス®ファンクショナルインソールがその効果を発揮するためには、それぞれの不具合や痛み、もしくはパフォーマンスの向上を阻害している要因の発生原因を正しく把握することが最も重要なのです。

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