(本記事における腹圧に関する事象は、アメリカ足病医学のバイオメカニクス理論で提唱されているものではなく、足底の感覚入力と腹圧の関係はアメリカ足病医学に基づいた事項ではありません。日本で臨床を積み重ねたなかで、臨床において確認された事項であることにご留意ください。他方、オーバープロネーションに対するアプローチ、すなわち「足を整える」ためには、アメリカ足病医学の下肢バイオメカニクス理論にもとづき開発、設計、製造されたNWPLのファンクショナルインソール・ファンクショナルオーソティックス®は有効です。)
腹圧が姿勢に与える影響
腹圧という言葉はよく聞く言葉ですが、具体的には、腹腔(ふくこう、ふくくう)という空間の中に生じる圧力のことです。
それでは、腹腔とは具体的にはどこをさすのでしょうか?
腹腔とは上図の線で囲まれた部分であり、ひとつづきの膜で形成されています。この腹腔の内部の圧力が適正に保たれることで身体を支えることができるのです。逆にいうと、腹圧が適切に保たれないと、背骨や体の外側の筋肉など他の部位に過度な負担がかかり、例えば、腰痛の遠因などになります。
腹圧が適切に保たれなくなる要因のひとつは足裏にも
腹圧については私たちの専門外であるため、腹圧が適切に保たれなくなる要因をすべて列挙することはできません。ただし、そのうちのひとつの要因として、かつ、腹圧を低下させる度合いが大きい要因のひとつとして、足部の不安定さを挙げることができます。
ここまでお読みいただいた方はピンとこられたかもしれませんが、そうです、不安定な足部といえば、その典型的な状態は、オーバープロネーション(過剰回内)の状態にある足です。
足裏への刺激と腹圧は密接な関係にあることを、理学療法士の山岸茂則氏が学術大会の市民公開講座*で紹介されていました。
*第50回長野県理学療法学術大会市民公開講座はこちら
赤い部分に刺激が入ると腹圧は低下し、青い部分に刺激が入ると腹圧が高まることが分かっています。そうなんです、オーバープロネーション(過剰回内)の状態の足は適切にアーチを作ることができないため、この土踏まず部分に刺激が入りやすい状態が継続しているのです。その結果として、腹圧を適切に保つことが出来ず、姿勢の悪化などを招いているのです。
逆に言えば、オーバープロネーション(過剰回内)に適切にアドレスすることができれば、腹圧を適切に維持することが可能となり、姿勢の改善や姿勢の悪化を遠因としていたカラダの不具合なども改善に向かうことが期待されるのです。
海外における研究でも、オーバープロネーション(過剰回内)の足が示す典型的な足の形態である偏平足の方は側部のコアマッスルの持久力が、しっかりとアーチが形成される方との比較で有意に低い、という結果が出ています。
The lateral muscles’ endurance time in the flatfeet group was found to be significantly lower than that of the healthy group on both sides (p=0.0001)
Core muscles’ endurance in flexible flatfeet: A cross – sectional study. J Musculoskelet Neuronal Interact 2020; 20(3):404-410
姿勢が悪くて悩んでいる方も多くいらっしゃると思います。もちろん、姿勢悪化にはいろいろな要因が考えられますが、足元が不安定である、オーバープロネーション(過剰回内)の状態である、ということも視野に入れて、専門家にご相談されてみてはいかがでしょうか。
足や身体の不具合にアドレスするために、Northwest Podiatric Laboratory(NWPL)社のファンクショナルインソールやファンクショナルオーソティックスをご利用いただき、結果として姿勢が改善されたという方は多くいらっしゃいます。
重要なポイントは、姿勢を正そうとたわけではなく、足やカラダの不具合にアドレスするためにNWPL社のファンクショナルインソールやファンクショナルオーソティックス®を使用した結果、姿勢が美しくなった、ということなのです。
オーバープロネーション(過剰回内)への対応については、「アーチの高さを決める要因は何か?」に詳述していますが、まずは足の専門家にご相談されることをお勧めします。
姿勢の改善のために足の専門家に相談をする、ということは、パッと想起できるルートではありませんが、上記のご説明から「納得!」となっていただけると嬉しいです。
NWPL社の製品にご関心をお持ちいただいた方は、NWPL社の製品に精通した専門家・専門スタッフが常駐する病院・施設・店舗でお気軽にご相談ください。
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日本で最もNWPL社のファンクショナルオーソティックス®であるNorthwest Superglass®を処方いただいている方の一人で、臨床の現場におけるNorthwest Superglass®有効性について精通されている山岸茂則先生へのインタビュー記事です。
川島さんは腰痛や肩の痛みの治療の目的でNorthwest Superglass®を持ちた施術を山岸先生から受けられました。その結果、姿勢の改善、O脚の改善という成果もついてきてお喜びになられていました。
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三日月整骨院の患者様である増井君はどこかに痛みがあるというわけではなく、「姿勢の悪さ」に気になっておられたお母様の勧めで三日月整骨院に来院されました。
増井君「母親からもコーチからも姿勢の悪さを前から指摘されていたんです。でも、自分自身は実はそれほど気になっていなかったのが本音なのですが。あるときコーチに、水中でも姿勢は大切で、姿勢を正すことで水の抵抗が減って記録更新につながる、というアドバイスをいただきました。
この言葉が響いたんです。水泳を頑張っているからには記録を伸ばしたい、ゆくゆくはインターハイに出場したいと思っているので」
NWPL社のファンクショナルオーソティックス®、Northwest Superglass®を組み込んだ町田先生による施術により、姿勢が改善し、水泳においても自己ベストを更新!
一見、姿勢と足の状態の関係性は見えにくいのですが、「腹圧」を経由してつながっているのです。
姿勢を改善したいと悩まれている方に、これらのインタビュー記事を是非ご一読いただき、姿勢の改善に対してNWPL社のファンクショナルオーソティックス®やファンクショナルインソールという選択肢があるこを知っていただきたいと思います。
NWPL社のファンクショナルオーソティックス®やファンクショナルインソールが目指すところは、過剰回内(オーバープロネーション)などのように足のアライメントが崩れている状態を是正することにより、足部に生じる痛みや不具合のバイオメカニクスの観点からの誘因となる動きを制御することにあります。
他方、足部に生じる痛みや不具合は様々な要因が絡み合って生じています。例を挙げると、靴、地面の状況、運動量、体重、運動に関する技術、体外から体にかかる力、筋力のバランス、柔軟性の欠如などです。結果として、これらを原因として連鎖的に生じる足部以外の他の身体の部位の痛みや不具合も同様に複合的な要因が複雑に絡み合って生じることとなります。
よって、NWPL社のファンクショナルオーソティックス®やファンクショナルインソールがその効果を発揮するためには、それぞれの不具合や痛み、もしくはパフォーマンスの向上を阻害している要因の発生原因を正しく把握することが最も重要なのです。
「痛みのない生活」、「健康な生活」、「美しく生きる」、そして、「運動を楽しむ」を実現されたい方は、是非NWPL社認定の足の専門家にご相談ください。皆様のお話をお伺いして一人ひとりの状況にあった最適なご提案を致します。