平均寿命と健康寿命のギャップを埋めるための鍵が足の健康の維持であることはいろいろな方面の方が異口同音におっしゃっていることからも事実だと思われるし、実感としても理解ができるところです。
足の健康に限らず、健康全般についてですが、どうしても悪くなってから、さてどうしたものか?と考える方が多いのが現状ではないでしょうか?その結果、「予防」の重要性が理解されながらも、後手にまわる、というのが実情かと思います。
「足への投資」を予防的な観点から行うことの意味合いをどのようにお伝えすればいいのか、試行錯誤を繰り返しています。土台としての足の重要性、その重要性に鑑みると「足への投資はハイリターン」であること、などをお伝えしています。
そんな中、大栗博司先生の「探求する精神 職業としての基礎科学」という本を読んでいてはっとする一文に出会いました。その個所を引用します。
大きなリターンをもたらす発見とそうではない発見があるのはなぜか。
(中略)
学問が進歩すると分野が分かれて専門家していきます。そうして分かれていった分野の間に新たなつながりをつける力のある発見が大きなリターンを生み出すというわけです。
つまり、ポアンカレは普遍的な法則を見つけることに科学の価値を見出しているです。
(中略)
ポアンカレはそれを「湧水が流れ出し、四つの盆地を満たすスイスのサンクト・ゴッダルド峠」のようなものだとたとえました。普遍性の高い発見のすそ野は分野を越えて広がっていく。
「探求する精神 職業としての基礎科学」(大栗博司著、幻冬舎新書)
上記の文章を目にしたとき、足への投資は普遍性の高い投資と言えなくはないかと思ったのです。つまり、健康や医療については専門家が進んでおり、それぞれ健康にいいこと、カラダにいいこと、健康寿命の延伸に貢献する取組みを多数上げることができます。
他方、「人生に重力の恩恵を!」でも書いたとおり、日本の足で立ち上がって二足歩行を前提に地球で進化してきた人間には、立って重力を感じることが、「重力の恩恵」を受ける近道でもあります。
また、例えば、身体を整えるということであっても、土台である足を整えておかなければ、せっかく整えた足より上の身体がまた崩れるということもあろうかと思います。この点については、プラスからの表現として、「Our Story:痛みと不調の駆け込み寺 第6回」で山岸茂則先生がおっしゃっておられる「施術効果の持ち越し」で言及されています。
施術に来られない日々においても『Northwest Superglass®』をご利用いただき足元から整えることで、施術の効果を持ち越す、という狙いもありました
「Our Story:痛みと不調の駆け込み寺 第6回」
つまり、足の健康への投資は、その他の健康への取組みの間に染み渡り、それらの効果を引き上げることで、体全体の健康を増進することができる、と言えると私たちは考えます。
日本全国でNorthwest Podiatric Laboratory(NWPL)社のファンクショナルオーソティックス®およびファンクショナルインソール®を一人でも多くの方お届けしようと日々活動いただいているTEAM NWPLの皆様とタッグを組んで、ここで述べたようなことが経験的であっても、具体的なお話としてお伝えをしてまいります。
文章/山縣茂信