アキレス腱断裂という大けがを乗り越えてトレイルランニングを楽しんでいる清水さんは、自分の足のことや走る際のフォームについて関心が高く、理論的に説明をする町田先生のお話を聞くのが楽しみなのだそう

アキレス腱断裂でランのパフォーマンスがダウン。

『Northwest Superglass®』、施術、そしてトレーニングで

弾むように走れるようになった!


  1. 足の可動域を狭めてしまったアキレス腱断裂
  2. アキレス腱断裂の後遺症に加え、足の構造にも問題あり
  3. メンテナンスは足だけでは終わらない
  4. 無意識に動けるトレーニングでさらに動きがスムーズに
  5. 「弾むように走れる!トレランがもっと楽しくなりました」- 清水真也さん(39歳)

1.足の可動域を狭めてしまったアキレス腱断裂

アキレス腱の傷の様子を見つつ、つま先をどれだけすねに近づけられるかの背屈の動きをチェック

剣道をしていた時にアキレス腱を断裂し、余儀なく手術をしたという清水真也さん。手術後、固定すること3ヵ月。リハビリはしていたものの、アキレス腱断裂の後遺症と、長期間動かしていなかったことで、ケガをした左足は明らかに動きが悪い。普段、山を走るトレイルランニングを楽しむ清水さんにとっては、思ったように足を動かせないことはとてももどかしかったに違いない。

清水さん「2015年にアキレス腱を断裂してしまって手術を受けたんです。ようやくギブスも外れたのはよかったのですが、どうも足の動きがよくないんです。しばらく気になっていていろんな整骨院へ行ったのですが、あまり改善が見られませんでした。そんなタイミングでぎっくり腰になってしまい、インターネットで三日月整骨院を見つけて来ました。サイトの情報によると先生がトレイルランニングをされていて、僕も同じスポーツをしていたのが決め手でした」

町田先生「初めて来られたのはぎっくり腰でしたが、その後、アキレス腱の手術の後遺症で足の動きがよくないということだったのでまず足の可動域を見ました。アキレス腱を断裂してしまうと、アキレス腱が硬くなって伸びづらく、つっぱった感覚が出てくる人が多くいます。特に足の背屈といって、つま先をすねに近づける動きがしづらくなります。かつて整形外科に勤務していたときにこういう症状の方を何人も診ました。清水さんの場合は、もともとの足の構造の特徴である足首の関節、距腿関節のはまりが悪さも影響して、背屈の動きの制限が強かったのです」

清水さん「足首が思うように動かないせいで、走ると足がスムーズに運べなかったり、とにかくふくらはぎと足裏が疲れたりするんです。しかも、心地よく走っているつもりが背中や肩がやけにこるんですよね……」

2.アキレス腱断裂の後遺症に加え、足の構造にも問題あり

清水さんの足の構造の特徴は足首の関節のはまりが悪いこと。そして手術の影響もあって、前足部が外にいきやすい

アキレス腱断裂のせいで足の運びがスムーズではない……。手術前の足に戻すのは難しいとなると、自分の足はずっとこのままなのかな、と清水さんはやるせない気持ちになることもあったという。ところが町田先生からのある提案がそんな清水さんの気持ちを救ったのだ。

町田先生「清水さんの足は、アキレス腱の手術によって足首が動きづらくなっているのは確かです。それに加えてもともと足関節のはまりが悪いのも手伝って、歩行の際に足が転がるようにスムーズに動きませんでした。

これは足が本来もつ「ロッカー機能」といって、ロッキングチェアのように、かかとからつま先へと転がるように重心移動をする動きのことです。

この動きには3段階あって、まずヒールロッカーといってかかとから着地して衝撃を吸収します。これによって前足部へと重心移動をするスタート地点になります。

次がアンクルロッカーで足裏が地面について推進力を生む段階に入ります。これは足首の関節がほぞ継構造になっているからこそできる動きなのです。ほぞ継構造とは、木材の接合の仕方のひとつで、ふたつの木材のうち、片方にほぞ穴という穴をあけて、もう一方にほぞといって突起部分をつくりそれを穴にはめ込むことで、ぴったりと木材を接合できるのです。実は足首の関節も同じような構造になっているのです。ところが清水さんの場合はこのはまりがよくないことも、足首の動きを悪くしていました。

そして最後の段階がフォアフットロッカーで、アンクルロッカーが生んだ推進力を引き継ぎ、足指を曲げることで重心を前へと移動して次の一歩となります」

ロッカー機能とは「足の骨の形状を利用して、少ないエネルギーで効率よく体を前方移動させるための機能」と定義されます。まずヒールから接地し、かかと部分の丸みを活かして転がることで上から下への力を推進力に変換する(写真左)。次に足裏が接地し、脛の骨が足の甲に近づくことで、ヒールロッカーが生んだ推進力を前足部に伝える(写真中)。そして、親指の関節がしっかり曲がることで、推進力を足か蹴り出しができる(写真右)。これが足に備わったロッカー機能だ

清水さん「先生のこういう足の構造について丁寧に説明をしてくださるお話、すごく好きなんです。どんどん自分の体に興味が湧いてきます。自分の場合は足関節の硬さは体質みたいのものだからなるべくしてアキレス腱断裂をしてしまったと思っていました。でも先生の話を聞いているとそれだけではなく、僕特有の足の構造も足がスムーズに動かない原因であることが分かりました」

町田先生「清水さんの足はアンクルロッカーがうまく使えないだけでなく、つま先と脛に近づける背屈の動きをすると、脛の骨に対して外側に足先が逃げてしまいます。足先が外側に逃げているとき、かかとはどういう状態かというと内側に倒れる過剰回内(オーバープロネーション)になってしまい、アーチがつぶれてしまいます。そのことによっても足はスムーズに前へと進まなくなります」

清水さん「それが原因だったんですね……。走っていると、足裏がぺたぺた地面につく感覚があって足裏がとても疲れるんです」

町田先生「こうした清水さん特有の動きを正常化するために医療用のインソール『Northwest Superglass®』の提案をしました。多くのインソールはアーチを持ち上げる構造になっていますが、『Northwest Superglass®』は少し構造が違って、重心のかかるかかとの載距突起という部分をサポートすることで、足関節がかちっとはまってアンクルロッカーが機能しやすくなるので清水さんには有効だと思いました」

清水さん「インソールにしてはちょっとお高いな……と正直思いつつも、購入を決意する前に実際に使ってみると、足に力が入る感覚がよくわかりました。この体感が購入の決め手です。

ですから『Northwest Superglass®』を使うようになって、とにかく歩くのがラク。ふくらはぎや足裏の疲労が減りました。今まで自力で地面をひっかくようにして歩いたり走ったりしていたと思います。足の働きが適切になったことでスムーズに足運びができるようになったのかなと実感しています」

3.メンテナンスは足だけでは終わらない

首まわりの硬くなった膜組織をゆるめて神経の伝達をスムーズにする施術はとても心地よく、うとうとしてしまうこともある

すっかり足の動きがスムーズになって不具合がなくなった清水さんはメンテナンスのために月に2~3回程度、三日月整骨院で施術を受けているとのこと。では具体的にどういう施術を受けているのだろうか

町田先生「当院で多くの患者様に行っているバイニーアプローチという方法で施術をしています。これはさまざまな神経の中枢が集まる脳幹という部分が首のあたりにあるのですが、そこをゆっくりほぐします。ここを触ることで、体のどの部分の筋膜などの膜組織が硬くなっているのかわかるのですが、それを緩めることで神経伝達がスムーズになり、脳からの指令通りに動きやすくなります」

清水さん「この施術が気持ちがいいんです。いわゆるマッサージのようにもんだり、ほぐしたりして痛気持ちいいといった感覚はありません。首のあたりを先生がもってゆらゆらしてくれるのですが、自然と体がほぐれて気づくとうとうとしてしまいます(笑)」

4.無意識に動けるトレーニングでさらに動きがスムーズに

上りを走るときに、アキレス腱が突っ張ってふくらはぎを使って走っている感覚があったが、今では足関節が動かしやすくなって重心移動がスムーズになった清水さん

スキー選手であり、現在も京都府の代表として国体に出場するほどの実力の持ち主である町田先生もまた、清水さんと同様にトレイルランニングを楽しむ。もともと学生のころからより効率的に体を使うにはどうしたらいいのかを突き詰めた結果、現在の職業を選んでいる町田先生はその知識を生かして、パーソナルトレーニングのコーチも行っている。

町田先生「不整地での上りや下り、ダッシュ、ステップワークによって、無意識下で体本来の動きを導きます。それを繰り返すことによって脳に記憶されている今までの余計な動作を、より良い動作に書き換えていくように指導しています。『Northwest Superglass®』によって足の動きが最適化して効率のいい走りを、無意識にできるようにするのです」

清水さん「先生の指導を受けると明らかに動きが変わります。足がスムーズに前へ出ることもそうですが、下半身と上半身が連動する感覚がわかります。かつては走れば走るほど肩がこったり、背中に痛みが出たりしましたが今はもうありません」

町田先生「足の動きが悪かったために、それは上半身にも影響が出ていました。清水さんは左足がとくに動きづらく、それに影響が出るのが右の上半身です。右半身に無駄な力が入りすぎていましたが、足がスムーズに動くことで解消されました。なによりもアンクルロッカーの機能が効いていることで、一歩のストライドが大きくなってランニングフォームが変わったのは一目でわかりました」

5.「弾むように走れる!トレランがもっと楽しくなりました」- 清水真也さん(39歳)

清水真也さん(39歳):アキレス腱断裂後のパフォーマンス改善
ずっと気になっていた足の動きの悪さは『Northwest Superglass®』と施術、そしてトレーニングで解消できて走ることが楽しくてたまらないという

清水さん「足首の可動域が低いために、足首を深く曲げられず、それによって走るときも自分の力で地面をひっかくようにしていました。でも足にはもともと自然と前へ転がるような構造になっているんですね……。

Northwest Superglass®』や施術、トレーニングによってその構造が生かせるようになったので、とにかくラクに走れるようになりました。弾むように走れるこの感覚は最高に気持ちがいいです」

撮影/シラタニタカシ、取材・文/峯澤美絵

お話をお伺いした方

京田辺 三日月整骨院の院長 町田結希さん

町田結希(まちだゆうき)さん

柔道整復師、バイニーアプローチ本コース修了。三日月整骨院の院長。整形外科や介護施設、数多くのスポーツの現場でのトレーナー経験を経て2017年現職に。小学2年生から競技としてスキーをはじめ、現在も京都府代表としてクロスカントリースキーで国体に出場。趣味はトレイルランニング、華道、料理と守備範囲が広い。アロマセラピーにも精通している。

三日月整骨院

(ミカヅキセイコツイン)

院長: 町田 結希

〒610-0334 京都府京田辺市田辺中央3丁目3-10 シークビル1階

HP:https://mikazuki-seikotsu.com/

TEL: 0774-51-6957

三日月整骨院における施術の一環として用いられているNWPL社Northwest Superglass®

NWPL社のNorthwest Superglass®
世界最高峰のサポート力を有するNWPL社のフラッグシップモデル、Northwest Superglass®。造形美すら漂う

主に病院や治療院において、治療や施術のために処方される医療用のファンクショナルオーソティックス®(足の動きを最適化するための医療用足底挿板)。

NWPL社の製品におけるフラッグシップモデルであり、技術革新をリードしています。

お一人おひとりの足の特徴を把握した上で、独自のデバイスであるSmart Cast®システムをもちいて足型を採型、製作する完全フルオーダーメイド。世界にたったひとつの医療水準のサポート力を有するインソールがあなたのお手元に届きます。

足の症状に対応するために、スタンダードなものから、例えば、後脛骨筋腱機能不全症や扁平足変形といった症状に対応する特殊形状のもの、靴の種類への対応という観点からはハイヒールにも対応しています。