気の置けない大切の友人との最高の旅

アルプスの山々を集めた箱庭のようだ、という友人の表現が私には言い得て妙と思える。最高の天気に恵まれたくじゅうへの旅。最高の仲間と眺めたこの景色を忘れることはないだろう

先日、大分県のくじゅう連山に旅をしてきました。以前、一緒に働いていた友人が退職をするとのことなので、彼が知り尽くしたくじゅうの山々でお疲れ様会をしようということになったのです。

前日は、彼の案内で太宰府近辺の四王寺をトレランスタイルで駆け巡り、幾重にも重なる歴史について知りながら、汗をダラダラ流して走りました。そして、気心知れた仲間と七輪BBQをするという最高の一日を過ごして、満を持してく一路じゅうへ向かいました。

4年ほど前にもくじゅうに来たことがあり、その旅がとても素晴らしく、充実していたので、今回の旅も期待に胸が高鳴りました。

今回の旅のスタート地点は、男池の登山口。梅雨明け後直後の福岡市内は酷暑でしたが、登山口周辺の駐車場は吹く風が気持ちの良い絶好の登山日和でした。

登山口からすぐの男池の水は驚くほど澄んでおり、福岡市内で用意してきた水とは比べ物にならないほど冷たいものでした。その男池で持参したボトルに贅沢な水を補給していざ出発。

信じられないくらいに澄み切った男池の水。とても冷たくておいしい水でした。

しばらくは、原生林の木陰の中を進みました。この原生林はほぼ広葉樹のため、秋には木々が色づき、素晴らしい紅葉がみれるとのこと。吹く風はより一層すずやかで、気心知れた友人たちとの会話を楽しみながら歩を進めました。

岩をつかんだ手に見える不思議な木。豊かな感性をもった友人の「キリンに見える」という言葉を聞くと、確かにキリンにしか見えなくなりました。

そして、たどり着いたのが大船山の風穴。

私たちの足元には結構大きな空間が広がっている様子

本当は風穴に入って涼む予定だったのですが、とても半袖半パンでは入れないほどの冷気。この風穴が自宅にあればクーラーいらなくて、ぐっすり寝ることができるだろうな、などと夢想しました。次回はレインウェアを完備して入りたいものです。風穴の冷気を浴びながら休憩をして、この日のメインイベントである大船山のピークを目指して登り始めました。

これがなかなかの急登で、結構密な樹林帯の中を進むため風が通らず、汗びっしょりになりながら、黙々と進みました。時折木の間から見える景色は、初夏の緑と青い空のコントラストが鮮やかで、しばし歩を止めてその景色を楽しみました。

初夏の緑と突き抜けそうな青い空のコントラスト

御鉢の周辺部に出て大船山のピークに向かうために、見事な御鉢にみとれながらも反時計回りに御鉢の周辺を進みました。

御鉢の底からみたらどんな風景なのかな?などと思いながら御鉢のふちを進み、大船山のピークを目指しました。

そこで目にしたのがピークを過ぎたものの、まだ残っていたミヤマキリシマの花でした。

左手前の木にはまだミヤマキリシマの花が残っていました。

ミヤマキリシマが満開のとき、このあたりがピンク一色になるとのこと。来年こそ、その景色を堪能すうるためにくじゅうを再訪したいなと心から思いました。

そこからさらに歩を進めてようやく大船山のピークに到達しました。

大船山のピーク。前回のくじゅうへの旅も含めてくじゅう連山の主たる山のピークに達することができました。

くじゅう連山の中でも最も景色のいいピークとの評のとおり、坊ガツルを挟んでのくじゅうの山々を見渡すことができるのはもちろんのこと、由布岳や阿蘇の山々も望むことができました。

アルプスの山々を集めた箱庭のようだ、という友人の表現が私には言い得て妙と思える。中央右下には坊ガツルを、中心部にはこの日の宿である法華院温泉山荘が見える。
大船山から望む阿蘇の山々。釈迦の涅槃のお姿に例えられる山並みをはっきりと望むことができた。
最高の仲間との記念写真。最高の友人と最高の景色、なんとも贅沢な時間でした。

大船山山頂で最高のひとときを過ごして、名残押しながらもこの日の宿である法華院温泉山荘を目指して坊ガツルに向けて下山をいしました。何度のこのルートを通っている友人曰く、この下山ルートも雨などの影響で荒れてしまったとのこと。花谷泰広さんとお話をしている登山道整備についての話には友人も関心を持っていました。いつか、この友人とまた一緒に仕事ができるといいな、と心から思いました。

坊ガツルが見えてきたときには、私の頭の中はビールと温泉でいっぱいになっていました(笑)前回も法華院山荘温泉にたどり着いたときのビールとその後の温泉がとても贅沢だったことを明確に記憶していたためです。

坊ガツルの木道。ここを歩いて法華院温泉山荘に向かう私の頭の中は、おいしいビールと贅沢な温泉のことで頭がいっぱいでした(笑)

法華院温泉山荘は2度目の訪問なのですが、それでも「あー、帰ってきたな」という感慨が込み上げてきました。前回も温かく迎えてくださったスタッフの方々も覚えていてくださったことも大きく影響していると思います。

二度目の訪問。それでも「帰ってきたなー」という感慨が込み上げてきた

まずは、最高の生ビールで乾杯!

そのあとは山の中で信じられないぐらい贅沢な温泉で汗を流しました。

貸し切り状態だったので、写真を撮らせていただきました。山小屋とは思えないほど贅沢な温泉。

山荘に山道の整備のボランティアにいらしていた方ともご一緒させていただいた楽しい夕食の後は、星を眺めに3人で外に出かけました。

夜の帳がおりた法華院温泉山荘

徐々に深くなる夜の闇に浮かび上がってくる星々。30分ほどで降って来るのではないかと思われるぐらいの無数の星々が姿を現しました。

友人の平野さんが撮影したくじゅう連山の空に輝く星々の写真

一日の疲れを涼やかな夜の風に癒されながら、仰向けに寝転がってぼーっと星を眺めた時間はとても贅沢なものでした。

ぐっすり熟睡して、すっきり目覚めた翌朝。山荘の談話室をお借りして、急遽、私の仕事関連のオンライン会議をさせていただきました。電波もしっかり入るのでワーケーションの場としても最高だな、と再確認した次第です。

素晴らしい時間はあっという間に過ぎるもので、名残惜しくも下山する時間となりました。山荘の皆さんが見送ってくださったのがとても嬉しかったです。

下山に際して見送ってくださる法華院温泉山荘の皆様

今回の旅では3人とも足元はLa Sportivaのシューズでした。僕はスポルティバ大好きなのですが、友人のひとり平野さんもスポルティバ愛が半端ない方です。3人ともスポルティバというのは結構珍しいかなと。

そして、私の愛用のTX Guideの中にはNWPL社ファンクショナルオーソティックス®であるNorthwest Superglass®が入っていました。

私にとっての最高の組み合わせであるLa SportivaのTX GuideとNWPL社のNorthwest Superglass®。トレランから一定程度の登山までをカバーしていくれる頼りになる存在。

この組み合わせは私にとっては最高の組み合わせとなっています。球磨川リバイバルトレイルUTMFなどの100マイル級のトレイルランニングのレースから甲斐駒ヶ岳などの登山まで幅広い活動をカバーしてくれる頼もしい存在です。右足に一定の足の不安定性を抱える私にとっては、NWPL社Northwest Superglass®によるサポートは不可欠です。そして、Northwest Superglass®の機能を最大化するという観点から、La SportivaのTX Guideはとても相性のいいシューズです。

梅雨も明けたので、今年の夏山シーズンも多くの山にこの組み合わせで挑戦をしたいと思っています。まずは7月中旬に開催される野沢温泉でのトレイルランニングのレースに挑戦です。

写真・文章 / 山縣茂信

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追伸:お世話になったお二人のご紹介。

今回のくじゅうへの旅にご一緒いただいた平野さんとみゆきさんは、モノづくりの才能にあふれたお二人です。

まずは平野さんの作品のご紹介。ウルトラライトを追求する中でたどり着いた自作のアルコールストーブ。ウコンの力の空き缶を再利用しての作品。芸術の域です。

平野さんお手製のアルコールストーブ。ここにたどり着くまでに大量のウコンの力を消費されたとのこと、、、

そして、みゆきさんは刺繍や絵がお上手です。みゆきさんが刺繍をされたブローチなどは、法華院温泉山荘で購入することができます。私はこの優しいトーンがとても大好きです。

みゆきさんの刺繍がほどこされたブローチ。法華院温泉山荘でさまざまな手作り品の製作・販売を手掛けているやまごやマルシェの刺繍担当のとこと。