目標は北京オリンピックでの金メダル。
自分のためではなく、応援してくれる皆様のために

2022年2月開催の北京オリンピックでスキークロスにおいて金メダル獲得を目指す須貝龍選手

Contents

  1. スキークロスとの出会いとその魅力
  2. Northwest Podiatric Laboratory社のプロダクトとの出会い
  3. 北京オリンピックに向けて

1.スキークロスとの出会いとその魅力

キークロス。躍動感あふれる展開が魅力のスポーツだ

皆さんはスキークロスという競技をご存じだろうか?4人の選手が約1キロメートルのコースを最大時速100キロメートルのスピードで滑りながら順位を競う競技だ。コース内にはジャンプ、ウェーブ、そしてバンクなどの起伏が存在し、体力のみならずいかにそのコースの中で順位を上げるかという戦略も重要となる。白熱するレースでは選手同士の接触による転倒や滞空時間の長いジャンプ、選手同士の駆け引きなどの様々な要素が存在する雪上のサバイバルレースと言える。一瞬の判断で形勢が逆転する迫力のあるスポーツだ。2010年のバンクーバー冬季オリンピックからオリンピック種目に採用された。須貝選手はこのスキークロスで2022年冬開催の北京オリンピックで金メダルを目指して活躍している注目の選手だ。

須貝選手「幼いころからスキーを始めて、高校生3年生のころには活動の拠点をヨーロッパに移して、アルペンスキーの選手としてオリンピックへの出場を目指して活動をしていました。日本人としてただ一人の挑戦として高速系の種目に挑戦してきました。世界ランキングも52位まで上がっていていました。他方、日本には高速系のチームが存在せず自分一人で戦い続けるという環境では、世界の強豪と戦い、自分が掲げた目標を実現することは難しいのはないか、という思いもありました。大いに悩みましたが、2018年の平昌オリンピックへの出場が叶わなかったことをきっかけとして、SAJ(日本スキー連盟)から提案を受けていたスキークロスへの転向を決意しました。」

同じスキーでもアルペンスキーとスキークロスは全く違う競技。ウィンタースポーツでは競技を変える事はほとんどないという。同じ競技の中で種目を変えるということはあっても、全く違う競技に挑戦する事はとても珍しい。

須貝選手「スキークロスについてはゼロからのスタートでした。でも、今ではアルペンスキーで培ってきた自分なりの強みを活かすことで世界の舞台で戦えると実感しています。それは、”スピード”です。スキークロスは一人で滑るのではなく複数の選手と滑る競技で、しかもタイムではなく順位を競う競技です。駆け引きといったスキルは、スキークロスの経験が長い選手には劣りますが、私にはアルペンスキーで培ってきたスピードがあります。この武器を鍛えるために、足を中心とした筋力アップにも取り組んできました。混戦に巻き込まれる前に、スピードという武器を活かせるレース展開に持ち込みたいと思います。」

須貝選手から見たスキークロスの魅力とは?

須貝選手「スピード感あふれる展開と複数選手が一緒に競技することによる駆け引きやそれに伴う接触。まさに、雪上のサバイバルレースです。1位と2位の選手が次のレースに進むことができるため、2位と3位の選手のつばぜりあいが熾烈を極めます。もちろん、決勝レースではひとつでも上の順位を目指して全員がしのぎを削りますが。F1などのモーターレースと同様に前の選手の後ろについて空気抵抗を抑えることで後続の選手が速度を上げて前の選手を抜き去るといったことができます。結果として、前後の選手の接触といったアクシデントも生じます。選手としてもとても緊張感の伴う競技ですが、観戦いただくファンの皆様にも手に汗握る展開をお楽しみいただける競技と思います。」

2.Northwest Podiatric Laboratory社のプロダクトとの出会い

須貝選手の足に完全にフィットするファンクショナルオーソティクス®を製作するために、スマートキャストシステム®を用いて採型。アメリカにデータを転送、世界に唯一のファンクショナルオーソティクスが完成する。

かつてインソールを使用したこともあったが、フィッティング等が上手くいかず期待していた効果を得られなかったという。

須貝選手「インソールに期待する効果は、まずは競技におけるパフォーマンスの向上。そして、ウェイトトレーニングも含めたトレーニング効率の向上、それに怪我をしないようにするためのリスクマネジメントの3点です。以前使用していたインソールについては、使用中に痛みが生じたこともあり期待した効果を得えることができませんでした。痛みがでるとどうしてもそちらに気が向いてしまい、競技に集中することができないので、使用を中断せざるをえませんでした。」

Northwest Podiatric Laboratory(NWPL)社のファンクショナルオーソティクス®であるNorthwest Superglass®とファンクショナルインソールであるNorthwest Fit®については一定の手応えを得ているようだ。

須貝選手「他方、NWPL社のプロダクトについては、2021年春以降、継続的に使用しています。スキーブーツにはNorthwest Superglass®を入れています。スキーブーツにいれたとき、最初に感じたのはカップ部分に対するかかとのおさまりの良さでした。結果として、足が安定する感触を得ることができました。もちろん使用に伴う痛みなどはありません。他のマテリアルや雪質にもよるので、一概には言えませんが、スキーに傾きがつけやすくなったと感じてます。また、その結果として、瞬時の判断に基づく反応が早くなったと思います。選手同士の接触なども起きるスキークロスは一瞬の判断で状況が一変する競技のため、この点は大きいと思います。また、ハードなトレーニングをしても疲労感が軽くなったように思います。」

須貝選手の足は、足首が硬く、右足が不安定といった特徴がある。また、かつてトレーニングの一環として行っていたトレイルランニングなどでは捻挫することも多かったという。

須貝選手「かつてはトレーニングの一環として、トレイルランニングも行っていました。その時には、よく捻挫をしていました。現在はランニングシューズや筋トレに使うシューズでは、Northwest Fit®を入れています。安定感があり、安心してトレーニングに打ち込むことができています。身体の大きな選手が有利という側面はありますが、そういう先天的なことは変えることはできないので、私は自分がコントロールできることに集中しています。」

3.北京オリンピックに向けて

2021年3月13日、ロシアのサニーバレーで開かれたワールドカップで2位に入った須貝選手。
同種目が冬季五輪で初採用された2009~10年シーズン以降で日本勢の表彰台は初めて。

長年取り組んできたアルペンスキーからスキークロスへの転向を決めて4シーズン目の2021/2021シーズンに開催される北京オリンピック。転向当初からマイルストーンのひとつと決めていたシーズンの到来。

須貝選手「私自身としては、オリンピックもワールドカップなどと同様目標のひとつでしかありません。でも、アルペンスキー時代から、そしてスキークロスへの転向という困難の伴う挑戦を支えて来てくれた家族やチーム、関係者の皆様に恩返しがしたいと思っています。そのためには、オリンピックの金メダルが最も相応しいのではないかと思っています。なので、北京オリンピックでは金メダルを目指します。また、北京オリンピックは多くの方にスキークロスという競技をご覧いただくチャンスだと思っています。私自身が夢をかなえる舞台をひとりでも多くの方に見ていただき、そして、スキークロスの魅力をお伝えすることができればと思っています。そして、スキーを愛する子供たちのなかから、将来、スキークロスで世界を目指す選手が出てきてくれることを願っています。これからも応援のほどよろしくお願い申し上げます。」

当サイトでは、須貝選手の今後の活躍について随時ご報告をする予定です。乞うご期待!

(写真:須貝龍選手提供、取材・文:山縣茂信)

お話をお伺いした方

須貝龍(すがいりょう)選手
スキー選手
チームクレブ所属
新潟県出身、1991年12月11日生まれ。
幼少期からスキーを始める。高校3年の夏からヨーロッパに活動の拠点を移す。2011年アルペンスキー世界ジュニア選手権大会に日本代表として出場。同年、全日本スキー選手権大会スーパー大回転で優勝、大回転で準優勝の成績を収める。その後、2018年にはワールドカップで日本人としては30年ぶりに入賞。2019年からアルペンスキーからスキークロスに転向。転向初年からワールドカップで15位、16位と大健闘。2020年にはワールドカップで5位入賞。2021年にはワールドカップ2位となり、スキークロスがオリンピック種目に採用されてから日本人初の表彰台となる快挙となった。2022年開催の北京オリンピックにて金メダルの獲得を目指す。

 

記事でご紹介しているファンクショナルオーソティックス®およびファンクショナルインソール 

 

Northwest Superglass®

(ノースウェスト スーパーグラス)

主な特徴

  • Northwest Podiatric Laboratory社(以下、NWPL社)の最高峰フラッグシップモデルの医療用足底挿板であるファンクショナルオーソティクス®です。
  • 「機能的な」という意味のファンクショナルの名の通り、ひとりひとりの足の骨配列や形状を考慮して、足の適切な動きをサポートすることを目的としています。

 

 

Northwest Fit®

(ノースウェスト フィット)

主な特徴

  • 一足一足をアメリカの向上で成型し日本へ!最高峰のカスタムメイドインソール
  • Northwest Podiatric Laboratory社製医療用足底挿板 “Superglass"をベースに開発されたカスタムメイドインソールです。 (※ 医療用製品ではございません。)
  • 特別な教育を受けた取扱店舗の認定スタッフが、左右の足それぞれの安定したポジションを確保し足型を採型します。
  • 採型された電子石膏データに基づき、一足一足、職人が作成・加工を行います。
  • 自分だけの「究極のフィッティングツール」としてご利用頂けるインソールです。