日本を代表する登山家である花谷泰広さんにお話をお伺いする中で、甲斐駒ヶ岳を舞台にした”とんでも企画”があることを耳にしました。
それは、プロトレイルランナーであるヤマケンさんこと山本健一さんと一緒に行う企画、「登山トレラン」。山を楽しむスタイルはいろいろあるけれども、「山登り」でひとくくりにできるような世界を目指そう!という思いからお二人で企画されたとのこと。
山を歩くこと、走ること、歴史や文化を知ること甲斐駒ヶ岳の麓にある、中山をお二人で走った時から企画が動き出したとのこと。登山文化の承継と発展を活動の基本軸とされいる花谷さんにヤマケンさんから「登山xトレイルランニング」の新しい世界を作ろう、というご提案があったと話されていました。
この企画をお伺いした時に、当社担当者も当然参加!と心に決めていたものの、当然の大人気で、予定されていた定員枠はあっという間に瞬間蒸発!残念!!!
でもそこであきらめるわけもなく、即座に甲斐駒ヶ岳の七丈小屋のテントサイトを予約!花谷さんとヤマケンさんが甲斐駒ヶ岳でそろい踏みとなる瞬間にご一緒するために甲斐駒ヶ岳に向かいました。
舞台は晴天の甲斐駒ヶ岳
花谷さんとヤマケンサンのジョイント企画「登山トレラン」企画が行われたのは2021年7月17日から18日の二日間。折しも関東甲信越では梅雨明けとなった直後の大晴天の登山・トレラン日和。舞台は花谷さんのホームグラウンドの甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根ルート。このルートは日本三大急登のひとつに数えられるほどのキツイ登山道。登山を楽しむ人はもちろんのこと、トレイルランニングを楽しむ方にとってもメッカとなっている登山道。
トレイルランニングの人気が高まるなか、各地の山やトレイルでは、マナー等をめぐって、登山を楽しむ方とトレイルランナーの間における一定の確執が生じているのも事実。
そのような状況において、花谷さんとヤマケンさんは「山を楽しむスタイルは異なれど、「山登り」でひとくくりにできる世界を実現したい」という思いのもと今回の企画を立案。登山とトレイルランニングのそれぞれの世界で最高峰に立つお二人が、堅苦しい話ではなく、お二人の軽やかさをベースにして、それぞれのスタイルで楽しんでみよう!ということで企画を実行された意義はとても大きいと思います。
初日は、尾白川渓谷から黒戸尾根を上り、七丈小屋まで登山スタイルで上り、七丈小屋で宿泊。参加者のお話によると、花谷さんによる修験道である黒戸尾根についての歴史講座あり、祠の前で花谷さんがお経を唱えてのお参りありという盛沢山の内容だったとのこと。うらやましい!!!
二日目は、トレランスタイルで、夜明け前に七丈小屋を出発し、烏帽子岩二本剣でご来光を堪能し、甲斐駒ヶ岳山頂と摩利支天にも立ち寄り、黒戸尾根を下山するというとても贅沢な内容。
そして、その後は尾白川でクールダウンをされたとのこと。
お二人にお会いしたのは、初日の夕方、七丈小屋の前にて。
花谷さんは今回の企画を実施するにあたって、初めてトレイルランニングを経験されたとのこと。そして、その経験からとても多くの気づきや学びがあり、今後の登山にも活かせる点が多々あったとのこと。持ち前の軽やかさからいろいろな挑戦をされる花谷さんらしい。花谷さんの活動として、次にどのような展開が待っているのかワクワクします。
ヤマケンさんは、古傷を抱える右ひざの動きを正常化するために、チームヤマケンを支える施術家である山岸茂則氏の提案したノースウェスト・ポディアトリック・ラボラトリー社(NWPL社)のファンクショナルオーソティックス®(足の動きを最適化する医療用足底挿板)である『Northwest Superglass®』が米国から届くのを待ちながら、先日の木島平でのトレーニングで基礎固めした体の動きを習得するためのとレーニングを継続しているとのこと。
「いやー、長い付き合いなので、時間はかかります。でもじっくり取り組んで、”走れるトレイル”のレースで勝ちたいです!」と悲壮感はなく、新しい挑戦を楽しまれている様子。
今回はお二人の企画そのものにはご一緒できなかったのですが、山というフィールドでお会いする二人は、より一層素敵な輝きを放っているように思いました。
違いやスタイルを受け入れる。互いの活動をリスペクトする。
以下はヤマケンさんのFacebookからの引用です。
“今回参加していただいた皆さんは、トレイルランを中心にしている方、登山を中心にしている方、それぞれでしたが、みんながお互いを尊重して気持ちよく山登りをされている姿が印象的でした。”
山本健一さんのFACEBOOK
“どんな世界でも、全く同じはないと思います。「違い」や「スタイル」を受け入れてお互いの活動をリスペクトする、それはとても気持ちいいことだなあと改めて感じました。”
山本健一さんのFACEBOOK
これは、お二人が中心となってこの企画を実現してみてこそ、より重みのある言葉としてお伝えできる内容だと思います。お二人の活動を起点に、山を楽しむ方々が同じ思いで、登山やトレイルランニングを楽しむことができる世界が広がればいいなと心から思いました。
現状にとどまらず、常にあたらしいことに挑戦されるお二人の足元をNWPL社のファンクショナルオーソティックス®やファンクショナルインソールでサポートできることを誇りに思います。
これからもお二人の活動を見守っていきたいと思います。またこのコラムでご報告いたしますので、乞うご期待!
写真・文章/山縣茂信
番外編:甲斐駒ヶ岳から早いタイミングで下山する際のランチスポットのご紹介[要注意:2022年5月2日現在、駒ケ岳スキレットのランチはお休み中とのことです]
今回、当社担当者は2泊3日のテント泊の旅だったので、七丈小屋からの下山は朝の早いタイミングで出発。お昼前には尾白川渓谷の駐車場に到着。その後、尾白の湯ですっきりしてから、ぺこぺこのお腹を満たすために、満を持して向かったのが、駒ケ岳スキレット。
その名の通り、スキレットを用いたお料理が看板メニュー。当社担当者の一押しお勧めメニューは、豚タンの煮込みです!